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日本の新しい顔

2020年9月4日

コロナの話ばかりだったマスコミも、ここ1週間は突然の首相辞任に、全くカラーが変わりました。今は自民党の総裁選の話でもちきりです。

しかし・・・。官房長官の菅さん、元幹事長の石破さん、政調会長の岸田さん。さらに派閥がどこにつくかどうかが総裁選に大きな影響を与えるらしいという日本の政治は本当に複雑。そもそも幹事長と官房長官はどっちが偉いんだろう。大臣はわかるけど・・・。

自民党の組織図を見ると本当に細かい組織がたくさんあります。こんなに組織がたくさんあったらいったい誰が偉いのかわからない・・・と思ったら、自民党には「党三役」というものがあるそうです。幹事長・政調会長・総務会長。これが等の中でもえらいとされるキーパーソンだそうです。確かに今候補になっている人たちは、現政調会長とか、元幹事長とかです。あれ?官房長官は?これは自民党という組織の中のポジションではなく、内閣府の中のポジションです。日本の肩書きは本当にわかりにくい!さらにここには派閥という自民党の中のグループが絡んでくるそうで、混乱に拍車をかけます。

しかし党三役も議員も男性ばかり。日本で女性首相が現れるのは孫の孫の代かもしれません。(鍋)

今日のことば(自民党の党三役を中心に)

■自民党
英語: Liberal Democratic Party of Japan
フランス語 : Parti libéral-démocrate du Japon
スペイン語 : Partido Liberal Democrático de Japón
スウェーデン語:Liberaldemokratiska partiet (Japan)
ロシア語:Либерально-демократическая партия Японии
中国語:自民党

■自民党幹事長
英語: Secretary-General of the Liberal Democratic Party
フランス語 : Secrétaire general du Parti liberal-démocrate
スペイン語 : Secretario general del Partido Liberal Democrático
スウェーデン語:Generalsekreterare för Liberaldemokratiska partiet
ロシア語:Генеральный секретарь Либерально-демократической партии
中国語:自民党干事长

■自民党政調会長(政務調査会長)
英語: Chairperson, Policy Research Council of the Liberal Democratic Party
フランス語 : Président du conseil de recherche politique du Parti libéral-démocrate
スペイン語 : Presidente del Consejo de Investigación Política del Partido Liberal Democrático
スウェーデン語:Ordförande, Liberaldemokratiska partiets kommitté för policyforskning
ロシア語:Председатель Политического совета Либерально-демократической партии
中国語:自民党政调会长(政务调查会长)

■自民党総務会長
英語: Chairperson, General Council of the Liberal Democratic Party
フランス語 : Président du comité des affaires générales du Parti libéral-démocrate
スペイン語 : Presidente del comité general del Partido Liberal Democrático
スウェーデン語:Ordförande, Liberaldemokratiska partiets generalkommitté
ロシア語:Председатель Исполнительного совета Либерально-демократической партии
中国語:自民党总务会长

■派閥
英語: (political) faction
フランス語 : Faction
スペイン語 : Facción (política)
スウェーデン語:(politisk) fraktion
ロシア語:Фракция
中国語:(日本政治の文脈で)派阀、(一般的には)派系

その他自民党の各職の英語名はこちら

■官房長官
英語: Chief Cabinet Secretary
フランス語 : Secrétaire general du Cabinet
スペイン語 : Secretario general del gabinete
スウェーデン語:Förste kabinettssekreterare
ロシア語:Генеральный секретарь Кабинета министров
中国語:(内阁)官房长官

その他の内閣官房の英語名はこちら

オンライン同時通訳とは?②

2020年9月4日

前回の記事(オンライン同時通訳とは?①)から少し時間がたってしまいましたが、今回はZoomのウェビナー機能を使ったオンライン同時通訳について書きたいと思います。

なお、緊急事態宣言以降、RSI(遠隔同時通訳)の技術はまさに日進月歩しており、進化は止まりません。このブログに記載する情報は2020年9月現在のものであり、今後も更新されますのでご注意ください。

お客様がZoomのウェビナー機能を使ったセミナーに同時通訳を付けたい場合、Zoom(有料版)に搭載された「言語通訳機能」を使用することができます。とても便利な機能で、参加者は画面下にある通訳ボタンで言語を選択するだけでOK。

ただし、この機能は通訳者側にとってはまだ運用上の問題がいくつかあり、ただ通訳を2~3名用意すればよいという具合にはいきません。そこで弊社では、前回の記事(コロナ禍での遠隔セミナー)でご紹介した通訳センター、REBASE東京から遠隔で同時通訳を行う方法をご紹介させていただいております。

実際の流れはこうです。ホストがZoomでウェビナーを開催すると、インターネットを経由してREBASE東京に届きます。通訳者はREBASE東京にある通訳ブースで同時通訳を行い、その音声はまたインターネットを介してウェビナーに届く… 。この方法を使えば、カメルーン人がフランス語で行うプレゼンを、東京で英語に通訳して、ケニアや南アフリカにいる参加者に届けることができるわけです。遠隔通訳を初めて見たとき、アラフィフの私は、技術の進化に心底感動してしまいました。

現在、さまざまな遠隔同時通訳インターフェースがリリースされていますが、この方法の最大のメリットは、参加者が通訳音声をZoomの言語ボタン一つで簡単に聞くことができる、つまり「どの国の参加者にとっても、簡単で使いやすい」という点です。

実際にウェビナーに参加してみると、Zoomから「通訳音声が聞けますよ」というメッセージが表示され、上の写真にある言語バーをクリックするだけで、通訳音声を聞くことができました!

もちろん遠隔であるが故のデメリットやリスクもありますが、現状ではエンジニアのサポートによって、安定した通訳をお届けすることができています。

(遠隔通訳の音声は、エンジニアが最適な状態に調整したうえでウェビナーに流れます。)

オンラインでのセミナーをご検討中の方はぜひご相談ください。

次回は、オンライン通訳をご依頼いただく際の注意点について書きたいと思っています。
なるべく頑張って早急に書きますので、よろしくお願いいたします。(上畑)

コロナ禍での遠隔セミナー

2020年9月2日

コロナ禍の影響がまだまだ続く中、お客様たちも遠隔での業務に乗り出していらっしゃいます。フランシールの社内会議はなるべく費用をかけないでオンラインと会議をまとめるのに苦労していますが(7月31日のブログ8月17日のブログをご覧ください)、やはり本格的な会議をしようと思ったら遠隔とはいえそれなりの費用と準備が必要になってきます。今回は失敗しない遠隔国際セミナーについての話です。

先日私は四ツ谷にある、REBASE東京へ行ってきました。ここは私たちがいつもお世話になっている同時通訳機器の会社、株式会社放送サービスセンターさんの同時通訳用スペースです。四ツ谷の8階のオフィスはまるでモデルルームで、窓からの眺めも内装も素敵でした。(株式会社 放送サービスセンター

通常、大きな会場でのセミナーでは、会場備え付けの同時通訳用ブースや、セミナー室の片隅に設置した同時通訳ブースから会場へ通訳音声を届けます。しかし今このREBASE東京にあるのは、同時通訳のブースだけ。二人の通訳はこの部屋に設置されたブース内で通訳を行います。他のセミナー参加者やスピーカーの様子はブース内のモニターからしか確認することができません。

この日は東京や世界の数か国をつないでのプレゼンテーション。音声が止まってしまったり、映像が映らなくなってしまったりするなど各国の通信事情は様々です。
「やはり通信インフラが整っていないとオンラインは難しいんですね」
という私に、放送サービスセンターの塩田さんは
「日本の通信インフラも良いわけではないですよ。」
とのこと。必ずしも海外のインフラが悪いのではなく、日本国内の通信事情も、100%安心とは言えないそうです。

また、今まではイベント会場の中に通訳ブースも参加者のいる会場もあったので、何か不測の事態が起こっても現場へ行って対応すれば良かったのですが、オンラインの会議では、いきなり外国へ出向くわけにもいきません。同じ会議でもハラハラ感はかなり違います。

この日イヤホンを通して入ってくる通訳さんの声は、外国からのとぎれとぎれの音声よりもクリアなときもあったりして、改めて同時通訳の技術の高さを感じました。しかし通訳さんたちは、とぎれとぎれの音声から必要な情報を拾い集めることもあるので、いつもの通訳と違ってコグニティブロード(認知負荷)は増加。疲労感も大きいそうです。

(通訳の間にもアクリル板が設置されています。)

それなのに「遠くに行かなくても通訳できるようになって良かったね」とか「自宅でもできるから楽でしょう」と言われたりするらしく、これは実際にお仕事をしている人にしかわからない苦しみだな、と改めて感じました。

オンラインはただでさえハプニングがありますし、WIFIなどではさらに音声や映像が飛ぶリスクが高まります。REBASE東京、もちろんそれなりにお金はかかります。しかし、現場へブースを運んで設置するよりは安くなります。有線の環境を整えて、二人の同時通訳がタイミングを合わせて会議に参加できれば通訳音声に関する心配はかなり減ります。通訳以外にもハプニングが起こりそうなオンライン会議。せめて通訳音声だけは心配しないでおくためにも、優秀な通訳と整った環境は必須かもしれません。

「どうやって遠隔の同時通訳は行っているの?」という方、通訳のシステムについては、「オンライン同時通訳とは?② BY上畑」に詳しく掲載します。(鍋)

「オンライン同時通訳とは?① BY上畑」はこちらから

A.I とI.A

2020年8月31日

「FRANCE JAPON ECO」という雑誌があり、フランス商工会議所のメンバーにおくられてくる日本語とフランス語の雑誌があります。先日送られてきた表紙を見て、「え!」と二度見してしまいました。「I.A!」。 まさか「A.I.」の誤植??表紙から??

いえいえ、そうではありません。Intelligence artificielle(フランス語), Inteligencia artificial(スペイン語)など、ラテン系の人工知能(AI)はこの略語が正しいようです。確かにラテン語は後ろから形容するから仕方ないのかもしれませんが、どこかで「英語とは違うんだ」という言語の意地を感じます。

もちろんAI自身はそんな言語による違いもすでに把握しています。試しにGOOGLE翻訳で「英語→フランス語」に「AI」と入れてみたらすぐに「IA」を出してくれます。人工知能は私たちが寝てる間も発展し、知らないことなどないのかもしれません。

しかしAIだって最近は人間みたいなミスもおかします。例えば

GOOGLE翻訳で日本語から英語を選び、日本語の欄に「白黒白黒白黒白白白黒」と入れると
「Black and white black and white black and white white white black and white」(!)
と、なぜか最後に白を足してしまいます。ちなみに赤黒赤黒赤黒赤赤赤黒(Red black red black red black red red red black)では問題なく訳されるので、白黒バージョンのほうがよりたくさんの対訳データがあり、そちらでは「Black and white」と対になる確率のほうが高いから上記のような結果が出るのかなと思います。

先日は「当機構」という言葉がある文章を入れてみるとすべて「JQA」となり、「なんの略号だろう?」と思って調べると、ある財団法人の名前でした。多分AIはそこの対訳コーパスをたくさん食べたんだろうと思います。

すごく出来るけど、やってしまうミスがだんだん人間っぽくなってきて、「やっぱり少しお世話してあげないとね。」と、個人的には少し親しみが沸いてしまいます。

ちなみに、2013年にオックスフォード大学の研究者らが発表し、日本の教育現場でも「今の職業は10年後にはなくなっているのでは?」と、話題になる論文(THE FUTURE OF EMPLOYMENT: HOW SUSCEPTIBLE ARE JOBS TO COMPUTERISATION?
<雇用の未来:コンピュータに代替される職業は?(仮訳)>:https://www.oxfordmartin.ox.ac.uk/downloads/academic/The_Future_of_Employment.pdf)では、リスト化された702の職業のうち、コンピュータに代替されにくい職業として「翻訳・通訳」は上から265位についています。正直700番台あるいは600番台後半かと思ったら、意外と代替されにくいランクにつけていました。上のようなAI翻訳の残りを整理する仕事や、AIに食べさせる対訳コーパス作りといった地味な仕事がAIのためにもあるからかもしれません・・。(鍋)

今日の用語(せっかくなのでAIにちなんで)

■人工知能(AI)
英語: Artificial Intelligence
フランス語 : Intelligence artificielle
スペイン語 : Inteligencia artificial (IA)
スェーデン語: Artificiell Intelligens
ロシア語 : Искусственный интеллект
中国語: 人工智能

■機械学習
英語: Machine Learning
フランス語 : Apprentissage automatique
スペイン語 : Aprendizaje automático
スェーデン語: Maskininlärning
ロシア語 : Машинное обучение
中国語: 机器学习

■深層学習(ディープラーニング)
英語: Deep Learning
フランス語 : Apprentissage profond
スペイン語 : Aprendizaje profundo
スェーデン語: Djupinlärning
ロシア語 : Глубокое обучение
中国語: 深度学习

■強化学習
英語: Reinforcement Learning
フランス語 : Apprentissage par renforcement
スペイン語 : Aprendizaje por refuerzo
スェーデン語: Förstärkningsinlärning
ロシア語 : Обучение с подкреплением
中国語: 强化学习

■深層強化学習
英語: Deep Reinforcement Learning
フランス語 : Apprentissage profond par renforcement
スペイン語 : Aprendizaje por refuerzo profundo
スェーデン語: Djup förstärkningsinlärning
ロシア語 : Глубокое обучение с подкреплением
中国語: 深度强化学习

■技術的特異点(シンギュラリティ)
英語: Technological Singularity
フランス語 : Singularité technologique
スペイン語 : Singularidad tecnológica
スェーデン語: Teknologisk singularitet
ロシア語 : Технологическая сингулярность
中国語: 技术奇(异)点

フランスでの新しいジェンダー表現「・・teur.rice」とは?

2020年8月26日

Écriture inclusive (性中立的言語・ジェンダーインクルーシブな書き方)

2020年6月のフランスの市町村議会選挙では、緑の党のグレゴリー・ドーセット氏が
18年間リヨン市長を務めていた社会党のジェラール・コロンを破ってリヨン市長に当選しました。

驚くことに、彼が最初にとった政策は、リヨン市でécriture inclusive (性中立的言語・ジェンダーインクルーシブな書き方)を定めることでした。革新派から、フランス語標準語における性別に関して、女性形より男性形の方がその地位を確立してしまっているとの批判の声が上がっていたためです。

フランス語では、男性名詞および女性名詞という文法的な概念がありますが、大多数の役割や職業を指す場合の名詞は男性名詞です。その役割や職業に女性が含まれていても複数になると男性形になり、結果、男性しかいないという印象を助長してしまいがちです。これを回避するため、スペルの変更が求められてきました。

しかし、男女平等に貢献する政策だと見られる一方で、厳しい立場を示す専門家もいます。フランスの国立学術団体アカデミー・フランセーズは「この書き方は危険だ」と述べています。反対派は「単語のスペル変更だけでなく、文字の後ろにドット(.)を追加することは、障がい者や外国人にとってただでさえ難しいフランス語をさらに読みにくくする」といっています。

例えば、この新しい書き方では「inspecteur」(検査官)という単語は男性、女性が混じる複数になると、「inspecteur.rice.s」となりますが、文章の終わりのピリオド(.)と、その特殊な字体のドット(.)との区別が分かりにくくなる心配があります。

それでもドーセット氏は、「écriture inclusive (性中立的言語・ジェンダーインクルーシブな書き方) の重要性を強く信じている」と発言しています。

個人的には、ドットを入れる書き方をやめた方がいいと思います。
フランス語を勉強したい人の数が減少すると、フランスという国の魅力も失われ、間接的に経済まで影響が及ぶとも考えられます。
例えば、Les coordinateurs.rices de Franchirではなくて、Les coordinatrices et les coordinateurs de Franchirと現した方が良いと思います。ドットを使わず女性を強調する書き方が既にあります。(ダミアン)

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